1977年生まれ、大阪府出身。
京都大学工学部地球工学科(資源工学専攻)を卒業後、英国レディング大学にて修士号(再生可能エネルギー専攻)を取得。民間シンクタンクにて勤務後2012年6月に独立し、環境・エネルギー分野の専門シンクタンク、「株式会社イー・コンザル」設立。2020年に大阪府の能勢町・豊能町とともに地域の新電力会社「株式会社能勢・豊能まちづくり」を設立し、代表取締役に就任。関西を地盤に環境・エネルギー問題の解決やエネルギーを軸としたまちづくりに全力を注ぐ。
共著書に「低炭素社会に向けた12の方策」、「エネルギーの世界を変える。22人の仕事」などがある。
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私たちの住む社会は、多くの課題に直面しています。このうち気候変動への対応は21世紀に住むすべての人々に課せられた、まだだれも経験したことのない未来への挑戦です。これまでの常識を変え、社会の仕組みや人々の考え方、生活スタイルまで抜本的に変えなければ気候変動による甚大な影響は避けられないかもしれません。
私は2003年ごろから、脱温暖化研究や政策策定の仕事に携わってきましたが、ここ数年で急速に気候変動への認識・危機感は高まり、社会全体の価値観が変わってきているのを肌で感じます。
この問題を人口減少や高齢化で苦しむ日本の地域という文脈でとらえると、地域にとっては千載一遇の大きなチャンスと見ることもできます。大量生産・大量消費時代にはほとんど顧みられることのなかった小さな里山地域でも、自然資本を維持しつつ、新しい変化を積極的に取り入れ、ジブンゴトとしてこの課題に取り組み、試行錯誤を繰り返すことができれば、世界が探し求める新しい社会の「答え」により早く近づけるのです。
ゼロエミッション社会という新しいルールのもとでの競争がはじまった今、「共生エネルギー社会」は日本の地域が目指すべき重要なキーワードになるでしょう。