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最新図説 脱炭素の論点 2023-2024

気候危機の現状から地域活性化まで 世界が注目する「脱炭素」の今がわかる!
第一線で活躍する専門家39人が解説

  • 著者:一般社団法人 共生エネルギー社会実装研究所 堀尾 正靱 秋澤 淳 歌川 学 重藤 さわ子 編著
  • 判型・ページ数:A5・474ページ
  • 定価:2,860円(税込)
  • パンフレット:PDF
  • 書評

■まっつん

省エネに関してはある程度知っているつもりでした。しかしながら、省エネ住宅以外に関しては専門家ではありません。やはりこの本を読んでいると知らないことがたくさんありました。
日本のメディアは基本的に経団連、政府、アメリカの意志に沿って活動していると個人的には感じます。しかし、世界には200国近い国があり、そのうち189カ国が批准しています。この本はその全体の趨勢がまとめられているといっていいと思います。
これでもか!というくらいデータ、グラフのオンパレードなんですが、大きくまとめると日本は再生可能エネルギーにおいて大きなポテンシャルがあるのに、まだまだ活かしきれいていない。
また、政府の縦割りの弊害等により、仕組みを変えるだけでなんとかなるような項目も全然すすんでいない
パリ協定に批准し、2030年にマイナス46%と豪語しておきながら、実際にそれを実現するための具体的な落とし込みが全然出来ていない
ヨーロッパでは地域でお金が回り始めているが、日本では地域でお金が回っていない
火力発電よりも再生可能エネルギーのほうがコストが安くなってきている。そして自国で生産できることからエネルギー安全保障面でも優れている
電気自動車は燃料電池自動車よりも圧倒的に省エネ
他の国は1tあたりの炭素税が3000円~16000円くらいが多い。しかし、日本は289円でしかない!!
他にもたくさんありますが、とりあえずこんなところで。。。
経営者の皆さんはたくさんの本や業界紙を読まれていると思います。
最近昔に比べて良書が出るスピードが格段に早くなっているので「これは読んでおいたほうがいいですよ」が増えてしまって「そんなに読めるか!」という声が聞こえて来そうな状況です。。
ただ、真剣に、日本の経営者、企業幹部、公務員で上の方におられる方や環境関連部署にお努めの方はこの本は「絶対に!」読んでおく必要があると思います。
これを知らずに経営をしていくということはどこかの時点で急激に「マジな」脱炭素化に迫られることになり、そのときどえらい苦労するか立ち行かなくなる可能性が高いことにつながります。
ここに書いてあることが世界の潮流であり、メディアの検閲や色や勉強不足や偏見を経ていない一次情報です。

■ 谷畑英吾 氏

【これは画期的な本】
帰宅したら本が届いていました。編者の堀尾 正靱東京農工大学名誉教授から献本いただいた『最新図説 脱炭素の論点』は極めて画期的な本です。そのことは章立てをみるだけでもわかると思います。総論から個別具体的な政策まで数字で客観的に読み込めるようになっている地域地球環境政策の決定版です。